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FIT法の8月改正案|増設・容量増加を厳しく取り締まる

再生可能エネルギーのFIT法(固定価格買取制度)を、来月8月にさらに改正する案があるようです。

案といっても、既にパブリックコメントを募集中で8月中の施行は間違いありません。

その内容はざっくり、パネルの増設や発電容量増加の変更申請をした場合、買取単価が変更申請が認定された年度のものになるというものです。つまり、既に稼働済み、あるいは未稼働で昨年度以前の単価で認定されている発電所でも、新たに追加される条件に該当してしまうと単価が今年度以降のものに変更となってしまいます。新たに追加した容量分だけではなく、すべて、です。

 

では、その新しい条件とは?

1.パネルの合計出力の増加3kW以上かつ3%以上となる場合

2.パネルの合計出力の減少20%以上となる場合

 

このどちらかを満たすと、単価が変更となります。これまでは、パワコン容量(設備容量)を増加させると単価が変更となってきましたが、今後はパネル増加による発電出力の増加も規制対象となるようです。

あくまでこれらは予測で確定事項ではありませんが、このままの内容で改正・施行がされる可能性は高いです。これにより、以下のような影響が想定できます。

 

FIT法8月改正により想定される事態

・廃版となったパネルを後継機の出力増加モデルに替え、合計出力が条件の1.に該当する場合、単価変更。

・稼働済み発電所の設備容量を変えずに、パネル増加による発電出力増加を行い、条件1.に該当する場合、単価変更。

 

以上2つが影響の大きいことがらです。特にパネルの後継機への変更は一般的に広く行われていることで、仮に270Wのパネルを280Wに変更すると、3.7%の出力アップとなるため単価は変更されます。発電所のオーナー様、施工会社にとってこれはとても大きな問題です。数年前に単価を確保し眠らせている案件がパネルの変更ができず、申請しているパネルの調達も叶わず死んでしまうことも十分にあり得ます。

 

回避するための手段

これを回避するには、パネル1枚あたりの出力増加を3%以内に抑えること(260Wなら265W)と、パネルの出力が3%以上アップし合計出力が3kW以上アップする場合でも、パネルの合計出力がこの数値を下回るようにパネル枚数を減らせばOKだと考えられます。

具体的には260Wパネル250枚の合計出力65.00kWで認可されている案件で、パネルを280Wに変更する場合、合計出力は70.00kWとなり5kW・7.69%の増加で新条件に該当してしまいます。そこで、パネルの枚数を242枚に減らし3kW未満の増加となる67.76kWで申請をすることで、単価変更は回避できます。資源エネルギー庁の担当者に確認済みです。

3%以上の合計出力増加ではありますが、3kW以上の増加ではないので新条件には該当しません。この逆もしかりです。

 

そしてもう一つ、改正法案がまだ施行されていない今のうちに変更申請をすることです。

改正・施行が行われる前に申請したものについては、今回の改正法案の適用外となります。資源エネルギー庁の担当者に確認済みです。

変更申請をするためにはみなし認定の必要がありますが、現状みなし認定申請には当初発表されていた目安期間2ヶ月を大幅に過ぎ、3ヶ月経っても下りてこないものが多くあるため、みなし認定を受けている案件は非常に少ないと思います。弊社でも4月に出したものでも、未だ下りてこない案件が多数あります。

こうした状況を考慮し資源エネルギー庁は、みなし認定を受けていない案件についても、みなし認定申請をしていれば変更申請が行える特別措置を取りました。ただし、今のところ高圧に限ります。低圧については後日。。ということでしたが、この通知が発表されてから1週間経つ今でも情報は出てきません。今月中にはお願いしたいですね。

 

 

 

さて、いろいろ経産省には言いたいことがありますが、大事な資産を失わないためにも今のうちに申請、情報収集をしていきましょう。

何か国に物申したい方は、こちらのパブリックコメント募集ページから♪

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