多くの方は、静岡といえば富士山あるいはお茶を連想されると思います。
しかし、静岡には他にも日本一が数多く存在します。
その一つがわさびです。
静岡県はわさびの産出額が36億円(2014年)と、全国の7割以上を占め全国一位。栽培面積も130ha程存在し全国の6割近くを占め全国一位です。
静岡県はわさび栽培に欠かせない湧き水が豊富なことが大きな要因でしょう。
そんな静岡の誇るわさびを世界遺産に!
静岡県は、ワサビ栽培の世界農業遺産認定を目指す「静岡わさび農業遺産推進協議会」を13日、静岡県庁で設立総会を行い発足させました。
今年9月末までに農林水産省に認定申請の承認を求める申請書を提出し、2017年以降の認定を目指します。
県山葵組合連合会やJAグループなどの生産者団体8団体と、伊豆市や静岡市などの11市町と県が正会員として活動し、会長には川勝平太知事、副会長には塩谷広次同連合会長と菊池豊伊豆市長が就任するそうです。
正に県を挙げての取り組みですね。伝統的なわさびの栽培方法を次世代に受け継いでいくためにも、ぜひとも晴れて認定と成って欲しいです。
「沢わさび」と「畑わさび」、栽培方法の違い
ところで、わさびは栽培方法により「沢わさび(水わさび)」と「畑わさび」に分類されると御存知でしたでしょうか。
ただ分類されると言っても、わさびそのものは全く同じ品種です。
わさびと聞いてまず連想する山中の沢で生育されるものが沢わさびで、今回世界農業遺産への認定を目指すわさびはこちらです。
地下から湧き出る湧き水を利用した栽培方法で、主に根を食します。刺身に添えるような擦り下ろしたわさびは、この方法で栽培されています。
一方の畑わさびは、呼び名の通り畑で栽培するわさびです。
沢わさびとは違い、葉っぱや茎を食します。漬物にすると、程よい辛味がご飯によく合い美味です。
根も食べられないことはないですが、食すのに十分な大きさまで成長するには相当な年月を要します。
そして、スーパーなどで売っているチューブのわさび。この商品の原材料はわさびの葉っぱや茎、そしてからしだったりします。
私達が連想するわさびよりも、聞き慣れない畑わさびの方が実は良く見知った存在なのです。
沢わさびと畑わさびに言えることは、どちらも一定水温の水と湿気が不可欠だということです。
南アルプスや富士山からの恵みに感謝感謝の毎日です。