毎月恒例の社内研修を先週土曜日に行いました。
前回の研修の最後に、「トーキングスティック 」について学びましたが、今回は実践編といったところでしょうか。
ここで改めて「トーキングスティック」とは何か?
・・・ネイティブ・アメリカンの文化において非常に象徴的で、何世紀にもわたって彼らの行政の場において重要な役割を果たしてきたものだという。
トーキングスティックを手に持った人が意見を述べ、理解してもらえたと感じるまで、ほかの人は誰も意見を主張したり、議論したり、異議を唱えたり、賛成意見も述べることができない。言うべきことを言い終えたら、次の人にスティックを回す。そうして、全員が発言の機会を得るまでスティックを回していく・・・
つまり、どうしたら争いや殺し合いのない平和な社会になれるのかを皆で議論を行い、全員一致の解決策=「敗者なき双方勝利」を見出すかが目的。
~例題をもとにグループごと「トーキングスティック」がスタート~
【議題】会社の残業の取扱いについて、経営陣がGPS機能のついた監視システムの導入を検討していることに対し、営業部の面々が反発している状況・・・
経営陣と営業陣に分かれての攻防?(もとい!平和的に全員一致の解決策に向けて) が始まりました。
私がいたグループの様子を少し解説しますと・・・以下のような議論が行われました。
営業陣を代表してO村氏がいつもの勢いのある発言で、”〇△◇×・・・!” W山社長にくらいつきました。(あまりの勢いのため、私は聞き取れませんでした・・)
W山社長はO村氏の意見を怯えた様子で要約した後、W山社長なりの意見を顔を真っ赤にしながら主張。(ガンバレ~!W山社長!)
続いて、H氏からも ” ロボット化されるようでモチベーションが下がり、効率が悪くなって信頼関係が崩れそうだ・・・ “との意見が。
これに対して、経営陣役の私が、W山社長を最大限にサポートするかのように、
「時間の有効活用の見直しと管理体制を徹底する上で、試験的に取り入れてはどうか。」と提案を試みた!
ところが、O村氏が、” 残業代はいらないから、営業成績で評価するべきだ。”
折り合いがつかないまま、だんだんと時間が迫り、、、、
W山社長はO村氏の発言に押された形で合意してしまいました。
私としては内心、成績の振るわなかった営業マンへの配慮について話したかったのですが・・・
「トーキングスティック」研修とこの後に行った「魔法の質問ワーク」においても、
ポイントは ” 関わり方 ・言葉の放つイメージ ” によって、まったく状況が変わってしまうということです。
同時に自分が発する言葉の重み、責任を痛感!~物言えば唇寒し秋の風(芭蕉より)~
言うべきことを言えず、言わなくてもいいことを言ってしまう・・・実に心というものは掴みどころのないものです。
自分の心の奥底にある本当の思いを発言することは、時に困難でもあり、
お互いの認識の相違を埋めていくための歩み寄りが大切であることを認識していても、
なかなか容易ではないな~と正直、思います。
しかしながら、お互いを尊重しあい、認め合うこと、理解をする努力を惜しまなければ、
思いがけない良き方向へと必ず展開していくのだということも、
あらためて確信したのでした。