先週、兵庫県にある小型木質バイオマス発電所の見学会に
参加してきました。
通常、木質バイオマス発電は2MW以上の規模がないと発電コスト
に見合わないと云われております。
間伐材を使った40円/Kwhの売電単価でも、間伐材のコスト及び
供給量の不足による稼働率等の問題で、コスト割れする発電所
が多いのが現状です。
そこでポイントになるのが発電で発生する熱を利用する「廃熱利用」
です。
今回の見学会の小型バイオマス発電所は発電容量49KWと小型で
実際に昨年秋より稼働しております。
間伐材の木質チップは近郊の森林組合より供給されます。1日約2tの
チップが必要とのことで、タンクには8tが蓄えられます。
殆どが無人で稼働できるのが強みで、人が介在するのはチップの搬入時
のみとのことでした。
廃熱は90度の温水にして 700mのパイプを通って、隣接したメロンハウス8棟の
暖房に使われます。
冬の燃料費の削減には大きな効果を上げますが、夏の廃熱利用法が
まだ確立されていないとのことで、乾燥作物の製造での利用が検討
されているとのことでした。
ハウスでメロンを栽培している理由はハウスは生産が安定していること。
出荷から消費されるまでの時間が長いこと。
高単価であること。メロンは今までの栽培経験があることなどが理由との
事でした。
私たちの地域でもこの小型の木質バイオマス発電であれば、間伐材の
安定供給もでき、近くに温水を使う介護施設・スポーツ施設(温水プール)
スーパー銭湯・健康ランドなどの施設やハウスに供給できれば十分な
経済効果をもたらすのではないかと思います。
静岡県第1号を作ってみたい、そんな気持ちになりました。