7月が始まりましたね。
蒸し蒸しした暑さに負けず、今月も頑張っていきましょう!
先週6月の29日にコンテンツマーケティング・AIEXPOに行ってきました。
メインの目的はWEBのコンテンツ作成や集客、広告、マーケティング業界の動向調査と、業務を改善させるツールなんかの探索だったのですが、同時開催のAI(人工知能)EXPOの熱気にやられてしまいました。
第1回目の開催のためか、会場は人、人、人だらけ。
満員電車の中を掻き分けながら進んでいく感覚です。
どこのブースに行っても大盛況で、AIへの関心の高さが窺えました。
今回はその様子を少しお伝えしたいと思います。
出展していたAIブースの内容は大きく4つ、音声認識、画像認識、テキスト認識、ビッグデータの活用に分けられるかなと思います。
特に興味を惹かれた2つのブースについて紹介します。
1つ目はdocomoのブース。
音声認識を活用した対話型オープンAIエージェントを紹介していました。
コードネームは「SEBASTIEN」。
彼・彼女は「エアコンをつけて」と言えばつけてくれ、スケジュールだって時間になれば教えてくれ、日常生活に関わる多くの物事を話しかけるだけで制御してくれます。
対話の内容をAIが判断して実行するのですが、その回答はエキスパートエージェントと呼ばれる専門のエージェントが提供します。
あくまでSEBASTIENは窓口係で、詳しい回答はSEBASTIENがエキスパートエージェントに聞きに行って返答する、という形をとるようです。
面白いのはこのエキスパートエージェントは一般ユーザーである私達が作り上げるということです。あらかじめ対話の内容をエキスパートエージェントに読み込ませることで、多種多様な内容に対応できます。
docomo以外にもLINEやAmazon、そしてGoogleが対話型のAIアシスタントを発表、販売しています。
話しかけるだけで希望の音楽が聞けたり、照明を点けたり、果ては防犯や電気使用を適正に調整したりと、1台で家中の制御が可能になります。
一家に一人AIコンシェルジュが付くような、昔SF映画で憧れた未来がすぐそこにある現実なんだと感じました。
2つ目はインフラや製造、エネルギー等の多彩な分野で、AIとIoTを活用しようとしている企業のブースです。
蓄積されたビッグデータをAIがディープラーニングにより解析し、交通渋滞の緩和、機械の故障検知・工場の稼働効率化、マーケティングの効率化、気象予測や発電所の発電量予測・制御を行います。
興味を持ったのはやはりエネルギーの部分で、世界的に導入が進む再生可能エネルギーが今後エネルギー供給の根幹と成るには、再生可能エネルギーの発電量予測と化石燃料を使う発電所の制御が欠かせません。
太陽光や風力が今日はこれだけ発電するだろうから、火力はこれくらいに抑えて・・・
ということをAIが判断し実行できるようになることが、再生可能エネルギーのさらなる普及とエネルギー供給の転換に不可欠だと感じました。
こちらの企業さんは元々太陽光発電からスタートされたのだそうで、今では独自のAIアルゴリズムを構築するまでに成られました。出展していたブースの多くがAIありきのビジネス、AIが音声認識、画像認識に長けているから業務の効率化に活用しようと取り組んでいるのに対して、今存在する問題への解決策としてAIを活用しようとしているという印象を受けました。だからこそ、強く興味を惹かれたのかもしれません。
今回のEXPOは世間のAIへの関心の高さを体感できた機会でもあり、本格的にAIが普段の生活でも、会社での業務にも当たり前のように活用されていく時代がすぐそこにある、ということを実感できました。
一つ残念だったのは、医療分野に応用しているブースがあまり見掛けられなかったことです。
今回のEXPOの趣旨とは異なっているからかもしれませんが、医師不足によりさらに過酷さを増している医療分野こそ、AIの技術は医師への負担を緩和させる手段として欠かせないと思います。
患者のカルテを問診中に音声認識でAIが自動作成したり、患者と遠隔地でも画面を通して問診ができたり、AR・VR技術でオペのシミュレーションができたりと、AIの可能性は無限じゃないでしょうか。