2050年には農業人口が現在より半減、85歳以上が3割を超える

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農業に関連した事業を手がける者として、非常に厳しい未来を思わせるニュースです。

 

農業人口が年々減少し、従事者の平均年齢が年々高齢化していることは、皆さんもご周知の通りかと思いますが、

このままのペースで農業人口の減少・高齢化が進むと、2050年には農業人口が100万人
そのうちの実に3割以上が85歳以上という試算が自民党の小泉進次郎議員が委員長を務めるプロジェクトチーム(以下PT)によって試算されました。

「農業就業者数」は2016年の農水省調査によると192万人、これがPTの試算では25年に163万人、50年には108万人に減少するという結果になりました。

世代別に見ると、主要な労働力である60代以下の層が10年の124万人から25年には81万人、50年には60万人に減少。
また85歳以上の割合が25年には22%、50年には29%に高まるとしています。
つまり、今後も新規就農者は見込めず、現在農業に従事している方が30年後も続け、退いた後は新規就農者がいないため継ぐ方がいないということです。

こうした厳しい試算が為された一方、国内の農業生産の継続には90万人程度の農業就業者が必要だと昨年推計されていますが、

今後の農業を担う40歳未満の農業就業人口は2015年時点で12万人にも満たず、割合にして全体のわずか6%程です。

これらを踏まえれば2050年を待たずして、およそ10年後には国内農業の持続可能性が危機的な状況を迎えることが予想されます。

 

 

農業そのもののリスクと日本の農業の構造。そして我々が取り組めること

PTは試算を踏まえ、農業教育・研修を充実させ視野を広く持った経営者の育成や、労働力として外国人やロボットの採用などを検討するとしています。

また、農水省でも農業法人での雇用拡大、青年就農給付金の改善、農業経営塾の地域での推進などについて、今後議論していくとしています。

とかく新規就農者・労働者の確保に力を入れていますが、それだけでは永く農業を続けていくには不十分だと感じます。

生産した作物の出荷先、作物の単価など、市場に出す以上安定した需要と収益が見込めなければ、どんなに高い志を持った人でもお金の問題で辞めざるを得なくなるでしょう。

天候により作物の単価は大きく左右され、天候が良く豊作の年は供給が需要を上回り単価が下落し、売っても売っても利益にならず廃棄してしまう年もあれば、

天候不順で不作の年は、需要に供給が追いつかず単価は高いのに物がない、といった需要と供給のバランスが存在し、

また、台風や塩害といった自然災害など、自分達では未然に防ぐことが困難な状況が農業では起こります。

こうした際の補填について国や自治体がどこまで対処してくれるのか、一農家で対処できる範囲は限られています。

新規就農者が営農を続けていくためにも、安定した売り先と単価の確保、そして災害時の補填は不可欠だと考えます。

 

次に、新規就農者が就農できる農地が全国にどれだけあるか、ということも気になります。

年々増加する耕作放棄地に就農するにしても、まず耕作ができる状態に戻さなければなりません。大規模な造成や土入れ、天地返しなどを自分達でやるのか、業者に頼むのか、国や自治体から補助金・交付金が支給されるにしても、必要な費用のほとんどは就農者が用意します。
少ない手間で耕作ができる放棄地や休耕地がどれだけあるでしょうか。

後継者のいない農家さんの農地を貸してもらうことも選択の一つですが、見ず知らずの他人に農地を貸すことに良い顔をしない農家さんがいることも確かです。それが実地経験のない新規就農者となれば尚更です。

日本の農業は先祖代々の土地を受け継ぎ営んできた「家族経営」で成り立ってきました。

この考え方が基本なため後を継ぐ後継者がいなくなると、途端に放棄地となってしまうことが耕作放棄地問題の要因です。

 

これら課題を突破するために、まずはこの経営形態を変換していくことが欠かせないと考えています。

土地を所有し貸し出す「地権者」、作物を生育する「耕作者」、土地の実質的な管理や流通面を担う「経営者」

この3者が異なる経営形態の普及が今後の農業の発展基盤になるのではないかと思います。

「耕作者」と「経営者」を切り離し、ハウスやICTなど先端技術の導入費用や、現在耕作者が背負っているリスクを経営者が背負うことで新規就農が促せる他、耕作者と経営者の間に雇用形態が存在すれば、作物による収益が見込めなくとも経営者からの一定の給料が毎月見込め、営農への不安も払拭できます。

「地権者」は土地の賃貸料での収入が見込めるでしょう。

ポイントとなる「経営者」は管理する農地を複数持ち、各圃場で栽培する作物を変えたり、他の事業との兼業をしたりと農業面でのリスクを相対的に小さくすることが可能ではないでしょうか。

 

このモデルを構築するために、弊社が取り組めることは、

・溶液灌水システムを使ったブルーベリーのポット栽培に代表されるような、手間をかけない高単価な作物の栽培

・てん茶栽培に代表されるソーラーシェアリング架台を用いた栽培方法

・ハウスやICTなど導入コストが大きく、収益性の高い栽培方法

これらに掛かる初期費用やランニングコストをソーラーシェアリングの収入で賄えるシステムをさらに洗練し、提案すること。

太陽光発電での売電収入だけが投資の目的ではなく、下の農業での収入拡大も考えられる魅力ある商品を開発し、出資者に「経営者」となってもらう。

 

正直課題は山積みです。

そんなに都合よく農業に明るい「経営者」が現れるのか、これまでの経営形態から脱却し賛同してくれる「地権者」「耕作者」がどれだけいるか、そういった人達の情報をどこから入手するのか、そもそも周知がまだまだできていませんし、その周知と普及活動に市や県の協力が得られるのか等々、立ちはだかる壁は高く分厚いものです。

しかし、だからこそ挑む価値がある、これがスマートブルーのスタンスです。

大変な会社に入ったものだと日々感じていますが、成し遂げられた時を想像するとわくわくするのも事実です。

少しでも多くの方にご賛同いただければ幸いです。

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