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農地に太陽光発電設備を設置する際の3つのコツ

水曜日, 2月 22nd, 2017
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農地に太陽光発電を設置するケースが近年増加しています。

農地は農業以外での使用が農地法で厳しく制限されています。そのため、農地で太陽光発電設備を設置する際には、農地を転用し地目を農地から変更する必要があります。

農地への太陽光発電設備設置を、静岡県を中心に50件上行ってきた弊社がその方法とコツを解説致します。

※この記事で扱う「転用」は、ほとんどの場合農地全面を恒久的に転用することを意味します。

 

 

コツ1. 転用できる農地とできない農地・・・まずは農地区分の確認

農業振興地域内農地 農用地区域内農地 不可
農用地区域外農地 甲種農地 原則不可
第1種農地 原則不可
第2種農地
第3種農地
農業振興地域外農地

 

日本全国の農地は農地法や地域の整備計画によって管理され、農業をする上での条件や周辺地域の状況なども加味され、細かく区分けされています。

まず、農業を振興していくべき地域と、それ以外の地域とに大きく分けられ、前者に含まれる農地を農業振興地域(略:農振)内農地、後者を農業振興地域外(略:農振外)農地と呼びます。

農振外であれば、簡易な手続きだけで農地を転用することができ、他の農業以外の用途での使用が容易です。農振外農地は、周囲を住宅に囲まれたような著しく市街化が進んでいる地域に見られます。

ただ、年々農地が減少し、食糧自給率が先進国内で最低の日本では、農地を保全し維持していく理由からかほとんどの農地は農振農地です。

農振農地でも転用は可能ですが、農振外農地に比べ格段に申請が面倒で、そもそも原則的に転用ができない農地区分も存在します。

 

農業振興地域の詳細農地区分

農用地区域内農地と農用地区域外農地

農業振興地域内農地の次に、さらに農用地区域内の農地か区域外の農地かに分けられ、通称、前者が青地、後者は白地と呼ばれています。

基本的に青地は農地転用ができません

青地を転用したい場合は、農振除外申請を先に別途行い、農振地域から除外されてから農地転用申請を行う必要があります。しかし、この農振除外申請は1年単位で時間がかかり、必ず申請が許可されるとも限りません。そうした事情があり、青地の転用はおすすめしていません。

では白地はどうかというと、白地の中でもさらに細かい区分けがあり、転用できる区分と難しい区分があります。

白地の転用できる農地と難しい農地

白地は農地での利用が望ましいとされる(転用条件が厳しい)区分けの順に、甲種農地第1種農地第2種農地第3種農地とに分けられます。

甲種農地、第1種農地は原則として不許可です。公益性の高い事業のための施設であれば許可され、以前私の父も介護施設用地のために青地と思われる田んぼ2枚を売却していました。が、地域にエネルギーを供給しているという公共性が社会に浸透していない現状では、太陽光発電設備での許可はないでしょう。

ですので、甲種農地と第1種農地は転用許可基準からすれば、青地とほとんど変わりありません。原則不可です。

次に、第2種農地と第3種農地は転用可能です

これら農地は市街地化が進んでいる地域に見られ、周辺に住宅や数百メートル先に市役所や公共施設などがあります。

 

 

コツ2. 農業委員会とのセッション

農地転用の正式な許可を下すのは県あるいは市町村ですが、実質的に可不可の判断をするのは、農業委員会です。市役所の一部署です。

可不可の判断は農業委員会の裁量次第でもあり、各農業委員会にはそれぞれがあります。

転用の基準はある程度決まってはいますが、各市町村の整備計画や都市計画によりその基準は異なります。よって、全国同じ書類を提出すればどこでも通るという話ではなく、各農業委員会が求める書類、資料を用意する必要があり、そこで打ち合わせが必要となります。

あくまで判断をするのは人であるため、多少の交渉も場合によっては必要です。それが煩わしい際は、行政書士にお願いするという方法もあります。だいたい10万円くらいじゃないでしょうか。

弊社で農地を転用して太陽光発電を設置するのであれば、転用費用は無料です。転用のみのコンサルも案件によっては承っていますので、よろしければお問い合わせ下さい。

 

 

コツ3. ソーラーシェアリングへの切り替え

弊社の一番のストロングポイントです。

農地を転用して太陽光発電を設置した事例が50件以上あると紹介しましたが、その多くがソーラーシェアリングです。

ソーラーシェアリングの場合の農地転用は、通常の転用と異なり部分的に一時転用にて、最小限の面積を転用します。

ソーラーシェアリングのポイントは原則不可の青地でも、太陽光発電設備の設置が可能ということです。これが農地で太陽光発電が広がっている大きな要因です。

青地や白地の1種農地で、転用できる農地がない場合は、ソーラーシェアリングも検討されることをおすすめします。

 

ソーラーシェアリングについては、こちらで詳しく紹介しています。

農地で広がる太陽光発電-ソーラーシェアリングとは?

ソーラーシェアリングができる農地の条件とは?

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ソーラーシェアリング設置の条件-青地?白地?農地転用は?

土曜日, 11月 26th, 2016
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2013年、農林水産省よりソーラーシェアリングの設置が認められてから、これまで全国で数多くのソーラーシェアリングが設置されてきました。

しかし、ソーラーシェアリングの設置には、通常の太陽光発電の申請に加え農地転用申請を行い、各市町村の農業委員会そして都道府県から許可される必要があります。

そのため、ソーラーシェアリングの設置を目指したすべての農家さん、あるいは企業、団体がその設置を許可されたわけではありません。弊社でも申請を出した案件については、現在まですべて許可されてはきましたが、事前の打診の段階で「できない」と回答された案件も決して少なくありません。

 

では、ソーラーシェアリングが「できる農地」「できない農地」の差とは一体何なのでしょう。

 


 

自分の農地は「青地」?それとも「白地」?

 

農業振興地域内に属する農地は、大きく「農用地区域内農地」「農用地区域外農地」とに分けられます。

※農業振興地域に含まれない農地も存在しますが、今回は割愛します。

 

「農用地区域内農地」はいわゆる「青地」、「農用地区域外農地」は「白地」と呼称されています。青地、白地と呼ばない地域もありますが、農地のほとんどはこの青地か白地かに分けられます。

そして、白地の中にも甲種農地、第1種農地、第2種農地、第3種農地があり、第2種・第3種農地は転用してしまって通常の太陽光発電が可能です。

そのため、ソーラーシェアリングを設置する農地は通常の太陽光発電では転用ができない、青地、白地の甲種農地・第1種農地が主です。

 

ソーラーシェアリングは転用のできない青地、甲種農地、第1種農地でも可能です。

 

太陽光発電を青地で設置するには、農振除外を行い、それから転用申請をする必要がありました。

ソーラーシェアリングでは農振除外申請を行うことなく、一時転用申請でもって設置が可能です。

 

ソーラーシェアリングの一時転用申請とは?

ソーラーシェアリングで行う農地転用は、通常の農地転用とは違い、

 

農地は農地のまま、一部分のみを一時的に転用します。

 

具体的には、直接農地と接する部分である、架台柱の杭や基礎部分3年間に渡り一時的に転用します。

 

地目は農地のまま維持されるので、固定資産税は転用前と変わらず、農地の課税です。

 

実際に転用する面積は極わずかで、1反程の農地であれば1㎡にも至りません。

3年が経過したら、同様にまた3年間の一時転用申請を行います。

 

少々面倒な手続きではありますが、固定資産税が変わらないまま、太陽光発電の売電収入が得られるのは大きなメリットです。

 

ソーラーシェアリングの一時転用申請を考えているならば、

まず検討している農地が青地か白地(なら何種農地)か、

そしてソーラーシェアリングができる所にあるか、

を本申請をする前に、農業委員会に確認を取りましょう。その際に、可能か不可か教えてくれます。

 

農地種別の確認、事前の相談も弊社では無料で請け負っていますので、お気軽にご相談下さい。

 


 

ソーラーシェアリングが「できる農地」、「できない農地」

 

ソーラーシェアリングは青地でも、白地の甲種農地、第1種農地でも可能と書きました。

「じゃあすべての農地でできるじゃん!」

と思ってしまいますが、そう単純でもありません。

 

農水省はソーラーシェアリング設置の条件について、以下のようにアナウンスしています。

 

・・・農業振興地域整備計画の達成に支障を及ぼすおそれがないよう、以下の事項に留意すること

a 農用地区域内における農用地の集団化、農作業の効率化その他土地の農業上の効率的かつ総合的な利用に支障を及ぼすおそれがないこと

b 農業振興地域整備計画に位置付けられた土地改良事業等の施工や農業経営の規模の拡大等の施策の妨げとならないこと

 

つまり・・・

・集団農地の中央部

・将来農地の集約化・拡大が想定される農地

 

では、ソーラーシェアリング設置は原則認められません。

 

しかし、この農水省からの通知はあくまで指針で、法的拘束力はありません。

実際の設置許可は、申請書を審査する各市町村の判断に大きく左右されます。

 

青地で集団農地に属していても、集団の端であれば、弊社でも許可された案件がございます。

ところが、同じような条件の農地で、違う市町村の農業委員会に申請をしたら跳ね除けられた案件もございます。

静岡県は農水省の通知に則った、適正な判断をされる農業委員会さんが多いですが、他県では事前の相談の段階で、あからさまに通させたくない雰囲気を感じたり、半ば難癖のような指摘をされたりと、本当に様々です。

こうした全国で統一された許可の基準がないことが、ソーラーシェアリングの問題点の一つです。

 

ソーラーシェアリングができる農地

・集団農地の中央部にない→集団農地の端に農地がある

・将来の農地集約化や拡大が見込まれない

 

ソーラーシェアリングができない農地

・集団農地の中央部にある

・将来の農地集約化・拡大が見込まれる

 

ますはこれを基準に、ソーラーシェアリングを検討する農地を選定して下さい。

一時転用の許可を受けるには、他にも様々な条件・制約がありますが、「ソーラーシェアリングができる農地」であれば申請書類や営農計画に不備がなければ、問題なく許可されます。

いじわるをしてくる農業委員会さんがあったとしても、指摘された書類を修正・追加し、農水省の通知に則った申請をすることです。

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